あしたのジョー

伝説のマンガが原作だけに、ストーリーを隅から隅までみんな知ってるし
評価が厳しくなるのが普通だと思う。でも、 とても面白かった。
手抜きもなく、テンポも良く、キャスティングも悪くない。
ボクシングの映画の中でも最高に好きなものと言って良いと思う。
残念なところとしては試合の部分にリアリティがないのとクロスカウンターという少年漫画らしい言葉が雰囲気を安っぽくさせているくらいだ。

ドヤ街のセットが昔の雰囲気と貧乏くささをとてもよく出している。
香里奈の白木葉子は、どうかと思っていたが、きりっとしたお嬢様をちゃんとやっている。
香川照之の丹下段平役は想像どおりの熱演。でもでしゃばってはいない。
主演の二人は素晴らしい。力石徹の最初の登場シーンは本当にゾクゾクした。
そしてちりばめられた
「明日のためにその一」「打つべし」「立て、立つんだ、ジョー」「終わった、何もかも」
といった有名なセリフがうれしい。