ジーン・ワルツ

ドラマにしても映画にしても、めぼしい医療もの(医者もの?)は端からみているつもりだ。
やはりそこには多くの命のドラマが詰まっているから面白いのだろうと思う。
ここに裁判とかが絡むと社会ドラマの性質も帯びて大きな広がりを見せる。
最近代理母のドラマが民法とNHKでダブったことがあったが、やはり
ドラマの素材として魅力があるのだろう。
産婦人科は結構取り上げられることが多いが、他とはちょっと違う特殊な状況があると思う。
この映画はそこを利用して、よく出来た話の構成を取っている。
でもストーリー自体はダメ。途中からだんだんめちゃくちゃになる。
医療ドラマでよくやる緊急事態で盛り上げるにしても
パニック映画じゃないんだから出産の場面はやり過ぎだ。
それがこの映画の価値を落としめている。
どうしても日本の映画はストーリーの出来の悪い脇の甘いものが多い。
それが残念だ。

菅野美穂は冷たい悪魔のような役が似合うと思っているので
(やはりこの映画でもぞっとするような表情のシーンはあった)
この役が適役なのか?その思いがぬぐえなかった。
一方、桐谷美玲が、最初の登場から強烈な光を放っていた。
はまり役だったにしても只者ではない。